大豆ミートの戻し方は洗い方と絞り方がポイント!用途や栄養についても紹介

「お肉の代わりに低脂質の大豆ミートを使ってみたいけど、下処理が分からない」

「大豆ミートを戻して調理してみたけど、大豆特有のにおいがある…。」

最近スーパーで大豆ミートを見る機会が多くなりました。

普段の料理に取り入れてみたいけど、扱いがよく分からないという声をよく聞きます。

大豆ミートは正しい戻し方をすれば、臭みなく美味しく料理に取り入れることができるんです!

ポイントは大豆ミートの茹でた後の水洗いと絞り方です。

この記事では、以下3点を管理栄養士の私(やっさん)が解説していきます。

  • 大豆ミートの戻し方
  • 大豆ミートの商品タイプごとの用途
  • 大豆ミートの栄養価について

ぜひ、いつもの食卓に美味しい大豆ミートを取り入れて、レパートリーを増やしましょう。

大豆ミートの戻し方イントはしっかり洗って絞ること

健康志向やビーガンへの関心が高まっていることからも、大豆ミートを目にする機会が多くなりました。

しかし、乾燥している状態で市販されているので、戻す必要があります。

正しい戻し方をしないと、大豆特有のくさみが残ってしまい、「美味しくない…。」と悲しいことになってしまいます。

大豆ミートの戻し方は、以下4つの工程で出来ます。

  • ぬるま湯で戻す
  • 茹でる
  • 水洗いする
  • 絞る

その中でもポイントを押さえるべき工程は「水洗い」の工程と「絞る」工程です。

大豆ミートの戻し方は以下のとおり行います。

大豆ミートの戻し方
  1. 乾燥の大豆ミートをぬるま湯(約40℃)につけて、中心に芯が残らなくなるまで戻す
  2. ぬるま湯で戻した大豆ミートを熱湯に入れて、中火で3~5分茹でる(吹きこぼれに注意)
  3. 茹で上がったら、ザルにあげる
  4. ザルにあげた大豆ミートをしっかり水洗いする。この時、大豆臭さや黄色っぽさがなくなるまで洗うこと。
  5. 水洗いしたら、形が崩れないよう、水気がなくなるまでしっかり絞る。

しっかり水洗いをし、水気がなくなるまで絞らないと、大豆臭さが残ってしまい、料理の風味に影響を及ぼしてしまいます。

特に水洗いは最低でも3回、水を替えて臭みを取るように洗いましょう。

私も乾燥大豆ミートを戻して、そぼろ丼に作った経験がありますが、水洗いが不十分だったため、大豆の青臭さが残ってしまい、美味しくなかった覚えがあります。

「水洗い」「絞る」2工程のポイントをしっかり押さえれば、お肉の代用として大豆ミートを美味しく活用が可能です。

 大豆ミートは乾燥から戻すと3倍に!余った分は冷凍保存

大豆ミートは乾燥状態から戻すと、約3倍の量にまで膨らみます。

例えば乾燥の大豆ミート30gを、戻すと約90gまで膨らむということです。

料理に必要な量を確保しておくためにも、戻す前に重量をはかっておきましょう。

必要以上に大豆ミートを戻してしまった場合は、余った分をフリーザーバックに入れて冷凍保存すると便利です。

また、戻した後は冷凍保存する前に下味をつけておくと、においが軽減されます。

冷凍保存したものを使う際は、必ず加熱調理をするようにしましょう。

大豆ミートの商品タイプごとの用途をご紹介

一言に大豆ミートと言っても、さまざまな形があり、使いたい料理によって使い分けると、本物のお肉と変わらない見た目になります。

市販されているもので3種類あります。

それぞれの商品タイプと用途をご紹介したいと思います。

  • ブロックタイプ→唐揚げや酢豚など
  • スライスタイプ→しょうが焼きや肉じゃがなど
  • ミンチタイプ→ハンバーグやそぼろ丼など

ブロックタイプの大豆ミートは、唐揚げや酢豚風にするのがおすすめです。

いずれも揚げ料理ですが、油で揚げることで、大豆の青臭さがより抑えられ、お肉のように味わえます。また、大豆ミートは淡白な味わいなので、油で揚げてもしつこくありません。

スライスタイプの大豆ミートは、薄切り肉のように使えるので、しょうが焼きや肉じゃが、肉野菜炒めなどがおすすめです。

ちなみにスライスタイプの大豆ミートを炒め料理に使う際は、あらかじめ片栗粉をまぶしておくと油でカリッとした食感に仕上がりますよ。

ミンチタイプはミンチ肉のように使えるので、ハンバーグやそぼろ丼、ミートソース風にもできます。

ハンバーグを作る場合、大豆ミートとミンチ肉を半分ずつにして作れば、肉っぽさを十分に感じられるハンバーグになりますよ。

大豆ミートは栄養がたくさん!健康志向な方にピッタリ

大豆ミートは、大豆からたんぱく質を抽出し、繊維状にしてお肉のようにした加工食品です。

栄養価が高く、お肉の代用品としてヘルシーなので、ダイエットや体つくりをするアスリートにも向いている食材です。

大豆ミートに含まれる栄養は以下のような特徴があります。

  • 低脂質
  • 高たんぱく質
  • コレステロールがほぼ含まれてない
  • 食物繊維が豊富

お肉の代用として、健康志向の方に嬉しい特徴があるのが大豆ミートです。

低脂質である

大豆ミートは、加工の際に大豆の油分が除去されるため、低脂質です。

実際にほかの食材と比べてみましょう。

戻した状態の大豆ミート100gあたりの脂質量は約1.0g、豚バラ肉100gあたりの脂質量は34.6gです。

なんと大豆ミートは豚バラ肉の約30分の1の脂質量となっています。

食事において高脂質なものを習慣的に多く摂ってしまうと、脂質異常症といった生活習慣病の原因になってしまいます。

肉の代用品として、料理のメインになるのに、お肉を使うよりも脂質が抑えられるのはとても嬉しいですよね。

高たんぱく質である

大豆ミートは、たんぱく質を抽出して作られます。そのため、たんぱく質が豊富でお肉に劣りません。

実際に豚バラ肉で比較してみると、戻した状態の大豆ミートのたんぱく質量は約15.3g、豚バラ肉は14.2gです。

豚バラ肉は動物性たんぱく質、大豆ミートは植物性たんぱく質なので、たんぱく質の質という点では異なります。

しかし、大豆ミートがお肉にも劣らないたんぱく質量を含んでいるとは驚きですよね。

大豆ミートは低脂質な上、高たんぱくなので、「たんぱく質をしっかり摂りたいけど、脂質は制限している」といった体づくりをしている方にとっては嬉しい食材です。

コレステロールがほぼ含まれていない

お肉や魚など多くの動物性食品に含まれているコレステロールですが、大豆ミートにはほぼ含まれていません。

また、大豆ミートに含まれる「サポニン」という物質は、食事からとった余分なコレステロールを体から排出する働きがあります。

食物繊維が豊富である

食物繊維はお肉や魚には含まれていませんが、大豆ミートには多く含まれています。

戻した状態の大豆ミート100gあたり食物繊維が約5.9gです。

食物繊維は、便通を良くして便秘を防ぐという働きのほか、腸内において、脂質や糖、ナトリウムなどを吸収し、体にとって余分なものや不要なものを外に出すはたらきがあります。

そのため、肥満や脂質異常症などの生活習慣病の予防や改善に必要な栄養素なので、積極的に取りたいものです。

まとめ

  • 大豆ミートはしっかり水洗いすることと、水気がなくなるまで絞ることがポイント
  • 水洗いがしっかりできていないと大豆の青臭さが残ってしまう
  • 大豆ミートは乾燥から戻すと3倍にふくらむので、余れば冷凍保存
  • 大豆ミートには「ブロックタイプ」「スライスタイプ」「ミンチタイプ」が市販されているので、料理のごとに使い分ける
  • 大豆ミートに含まれる栄養の特徴は「低脂質」「高たんぱく」「コレステロールがほぼない」「食物繊維が豊富」

大豆ミートの正しい戻し方とポイントのほか、用途や栄養について解説しました。

「乾燥から戻す」というひと手間はありますが、お肉の代用品としてお料理のレパートリーが増えますよ。

また、お肉にはない栄養的なメリットもあるので、ぜひ日常のお食事に取り入れてみてください。

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